環境ホルモンとして疑われている化合物の例 → 〔旧版
= オクタノール/水系分配係数(log P)と有機概念図の有機性・無機性値から見る =
Jmol版環境ホルモン情報(過去の経緯や最新情報)

※本ページの分子モデルを参照するには無料の分子表示プラグインChimeが必要です(Chimeに関する注意など
[関連コンテンツ] 環境ホルモンの3D-QSAR紹介PDBデータのLigand結合部位女性ホルモン結合タンパク質の結合部位表示例

環境ホルモン:67物質のリスト廃止 環境省(毎日新聞,2004/11/30)

環境ホルモン関連分子の表示(初期表示はビスフェノールA)

空間充填  球棒モデル  スティック  OFF
Dot Surface表示  OFF |  ラベル表示  OFF
Electrostatic Potential  Lipophilic Potential  OFF
specular  OFF |  光量30%  OFF
軸表示  OFF |  bounding box表示  OFF
原子球・白  OFF(CPK)
背景・黒  背景・灰  背景・白
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●殺虫剤(代謝物,殺ダニ剤含む)
p,p'-DDD  o,p'-DDD
p,p'-DDE  o,p'-DDE
p,p'-DDT  o,p'-DDT
アルディカーブ
アルドリン
エスフェンバレレート
エンドスルファン
エンドリン
オキシクロルデン〔例〕
カルバリル
trans-クロルデン  cis-クロルデン
ケポン(クロルデコン,キーポン)
ケルセン(ジコホル)
1,2-ジブロモ-3-クロロプロパン
シペルメトリン
ディルドリン
トキサフェン〔C10H10Cl8の混合物;例〕
ノナクロル〔例;trans-体〕
フェンバレレート〔光学異性体混合物;例〕
ベノミル
ヘプタクロル
ヘプタクロルエポキサイド〔ヘプタクロルの代謝物〕
ペルメトリン
ペンタクロロフェノール(PCP)
マイレックス
マラチオン(マラソン)
メソミル
メトキシクロル(メトキシクロール)
リンダン(リンデン,γ-BHC)
●除草剤
2,4,5-T
2,4-D
アラクロール
アトラジン
アミトロール
シマジン(CAT)
トリフルラリン
ニトロフェン(NIP)
メトリブジン
●殺菌剤 参考
ビンクロゾリン
ヘキサクロロベンゼン(HCB)
●プラスチック関連
スチレンダイマー〔例1〕  〔例2〕
スチレントリマー〔例1〕  〔例2〕
ビスフェノールA
●可塑剤
アジピン酸ジエチルヘキシル
フタル酸ジエチル
フタル酸ジエチルヘキシル
フタル酸ジシクロヘキシル
フタル酸ジブチル
フタル酸ジプロピル
フタル酸ジヘキシル
フタル酸ジペンチル
フタル酸ブチルベンジル
フタル酸ジイソノニル
●防汚塗料 参考
TBTC
TBTO
TPTC
酢酸トリブチルスズ
●界面活性剤関連
p -ノニルフェノール〔直鎖〕  〔分岐型の例〕
4-オクチルフェノール〔直鎖型〕  〔分岐型の例〕
●その他
2,3,7,8-TCDF 参考
2,4-ジクロロフェノール
n -ブチルベンゼン
p -ニトロトルエン
オクタクロロスチレン 参考
ダイオキシン〔例;2,3,7,8-TCDD〕 参考
ベンゾ[a]ピレン
ベンゾフェノン
ポリ塩化ビフェニル〔例;3,4,4',5-TCB〕 参考
ポリ臭化ビフェニル〔例;3,4,4',5-TBB〕
●合成ホルモン
ジエチルスチルベストロール(DES) → 参考

《補足》性ホルモン → 参考
17β-エストラジオール〔女性ホルモン〕
テストステロン〔男性ホルモン〕


※下表は,現在公表されている多数の環境ホルモン関連化合物リストの中から東京都立衛生研究所『内分泌かく乱化学物質(67物質)データ集』を選び,そこに掲載されている化合物を中心に関連データを収集・自作したもので,その一部は日本分析化学会第13回新潟地区部会研究発表会で報告した.また参照できる分子モデルは,旧化合物リスト掲載データを分子モデリングソフトウェアAlchemy 2000のPM3構造最適化で計算し直した.


◎Alchemy 2000および補助プログラムSciQSAR・SciLogPによる他の計算結果例(ソフトウェアに関しては取り扱い代理店の情報参照),および分子表示プラグインChemscapeChimeの機能を使った分子モデル表示例. 《今後も随時追加》
環境ホルモンとして疑われている化合物の例とその有機性・無機性など

分類 化合物名
(クリックにより3D分子参照可;要・分子表示plug-in
無機性 有機性 オクタノール/水系分配係数 log P
 東京衛研 (i)   log P DB (ii)    (ii) (i) 
殺虫剤
(代謝物,殺ダニ剤含む)
DDD[DDTの代謝物] p,p'-DDDo,p'-DDD  70 440 5.99 6.02 0.03
DDE[DDTの代謝物] p,p'-DDEo,p'-DDE  72 440 5.93 6.51 0.58
DDT p,p'-DDTo,p'-DDT  80 480 5.95 6.91 0.96
アルディカーブ 182 180 1.36 1.13 -0.23
アルドリン  94 480 7.4 6.5 -0.9
エスフェンバレレート 205 560 6.22    
エンドスルファン 272 460 3.59    
エンドリン  132 480 5.17 5.2 0.03
オキシクロルデン[クロルデンの代謝物;]  142 520 4.76    
カルバリル 280 240 2.34 2.36 0.02
クロルデン  trans-体[右データ],cis-体 112 520 4.79 6.22 1.43
ケポン(クロルデコン,キーポン) 225 600 4.28 5.41 1.13
ケルセン(ジコホル)  180 480 4.28 5.02 0.74
1,2-ジブロモ-3-クロロプロパン 30 220   2.96  
シペルメトリン  212 540 6.45 6 -0.45
ディルドリン  132 480 5.19 5.4 0.21
トキサフェン[混合物;C10H10Cl8]  102 520 4.87    
ノナクロル trans-体 122 560 5.02 6.35 1.33
フェンバレレート[光学異性体混合物; 205 560 4.09 6.2 2.11
ベノミル 495 280 1.37 2.12 0.75
ヘプタクロル  104 480 5.22 6.1 0.88
ヘプタクロルエポキサイド[ヘプタクロルの代謝物] 132 480 4.17 4.98 0.81
ペルメトリン 142 500 6 6.5 0.5
ペンタクロロフェノール(PCP) 165 320 5.01 5.12 0.11
マイレックス  180 680 6.89 6.89 0
マラチオン(マラソン)  260 310 2.89 2.36 -0.53
メソミル 200 140 0.35 0.6 0.25
メトキシクロル(メトキシクロール) 100 440   5.08 5.08
リンダン(リンデン,γ-BHC,γ-ヘキサクロロシクロヘキサン) (ヘキサクロロシクロヘキサン には他にβ型など) 70 360 3.68 3.72 0.04
除草剤 2,4,5-T 215 280   3.31  
2,4-D 205 240 2.71 2.81 0.1
アラクロール 180 320 3.3 3.52 0.22
アトラジン 375 190 2.27 2.61 0.34
アミトロール  290 40 -0.65 -0.86 -0.21
シマジン(CAT) 375 180 3.33 2.18 -1.15
トリフルラリン 240 415 5.07 5.34 0.27
ニトロフェン(NIP) 140 390 3.4 4.64 1.24
メトリブジン 375 180 1.6 1.7 0.1
殺菌剤 ジネブ[ジチオカーバメイト系殺菌剤] #1 270 180      
ジラム[ジチオカーバメイト系殺菌剤] #1 300 300      
ビンクロゾリン 267 320 3 3.1 0.1
ヘキサクロロベンゼン(HCB)  75 360 5.87 5.73 -0.14
プラスチック関連 スチレンダイマー(1)  #2 32 320      
スチレンダイマー(2)  #2 40 320      
スチレントリマー(1)  #2 47 480      
スチレントリマー(2)  #2 55 480      
ビスフェノールA   230 300 3.58 3.32 -0.26
可塑剤 #5

として他にフタル酸ジイソノニル

アジピン酸ジ-2-エチルヘキシル  #6 120 440      
フタル酸ジエチル  #6 135 240 2.66 2.47 -0.19
フタル酸ジ-2-エチルヘキシル  #6 135 480   7.6  
フタル酸ジシクロヘキシル  #6 155 400 3.74    
フタル酸ジブチル  #6 135 320 4.59 4.72 0.13
フタル酸ジプロピル  135 280   3.27  
フタル酸ジヘキシル  135 400      
フタル酸ジペンチル  135 360      
フタル酸ブチルベンジル  #6 150 380 3.38 4.91 1.53
防汚塗料

2001/08/03環境省資料にはTBTC,TBTOの他に酢酸トリブチルスズについての研究データあり

TBTC  #6 60 290   3.68  
TBTO  #6 70 490      
TPTC  #6 105 410      
界面活性剤関連

2001/08/03環境省資料では4-オクチルフェノール直鎖型分岐型の例;4-t-オクチルフェノール[CAS No.140-66-9])にも言及

p -ノニルフェノール 直鎖分岐型の例  115 300 3.28    
その他 2,3,7,8-TCDF  #3 100 400 5.82 6.53 0.71
2,4-ジクロロフェノール  135 200 3.06 3.06 0
n -ブチルベンゼン  15 200   4.38  
p -ニトロトルエン  85 210 2.41 2.37 -0.04
オクタクロロスチレン  #6 97 480 6.29    
ダイオキシン[右データは2,3,7,8-TCDD]  #3 120 400 6.44 6.8 0.36
ベンゾピレン(ベンゾ[a]ピレン 165 400 6.37    
ベンゾフェノン  #6 95 260 3.38 5.97 2.59
ポリ塩化ビフェニル[右データは4Cl;]  #3 70 400   3.18  
ポリ臭化ビフェニル[右データは4Br;]  70 480      
合成ホルモン ジエチルスチルベストロール(DES) 232 360   5.07  
《参考》性ホルモン 17β-エストラジオール[女性ホルモン] 245 360   3.32  
テストステロン[男性ホルモン] 207 380   4.01  


#1 ジチオカーバメイト系農薬についてはこちらを参照してください.“内分泌攪乱物質関連資料で取り上げられている農薬の化学構造式”(国立医薬品食品衛生研究所)でも分子構造例を参照できます.
#2 スチレンについては,単量体 monomerに着眼している例と,二量体 dimer(数種類考えられるが,例1例2例3参照),三量体 trimer(同,例1例2例3[立体異性体あり]参照)の方を疑っている例があります.1998/05/26のNHK「クローズアップ現代」,『男の精子が減っていく/環境ホルモンの影響か』では,二量体・三量体とも例2の方の分子式を上げ,単離して試験をする難しさを紹介していましたが,今後の試験結果が待たれます.また,東京都立衛生研究所「内分泌かく乱化学物質(67物質)データ集」では何れも例2・例3を上げています.
 厚生省の資料,「食品衛生調査会毒性・器具容器包装合同部会(1998/03/13)議事次第・議事録」,「内分泌かく乱化学物質の健康影響に関する検討会(第3回:1998/07/01)議事次第議事録」,「同検討会(第5回:1998/10/16)議事次第議事録」,「同検討会中間報告書(1998/11)・付録資料」や,スチレン等の重合反応についてのページ(The Macrogalleria 内)も参照してください.
 元リスト掲載ページで,“Styrene Low Priority, Other Chemicals to be Evaluated”という IEPA のレターが紹介されました.
 環境庁が水環境中の存在状況の調査を計画している300化合物のうち,1998年度に調査することになった24化合物にはモノマー・二量体・三量体が含まれています(以下の関係ページ参照).
 日本即席食品工業協会「カップめん容器の安全性に関する研究報告」被験物質では多数の二量体・三量体をあげています.
 平成12年度 第1回内分泌攪乱化学物質問題検討会議事次第(環境庁,2000/07/21)資料で詳しく解説されています.また,これに関連して横国大・中西準子氏の雑感『スチレン2量体・3量体』(2000/09/12)もご参照ください.
 スチレン2量体・3量体に関する検討〔案〕(環境省,2001/04/22)参照.
 スチレンダイマー・トリマー(SD・ST)の環境ホルモン作用に関する研究論文の発表について(東京都立衛生研究所・大山謙一 他,2001/07/02)発表論文要旨(英文)東京都立衛生研究所・内分泌かく乱化学物質参照.
 経済産業省による「内分泌かく乱作用を有すると疑われる」と指摘された化学物質の個別物質有害性評価書〔案〕に対する意見の募集について(2002/02/22)“スチレンダイマー、スチレントリマーの有害性評価”[PDF]参照.
 中公新書「胎児の複合汚染 子宮内環境をどう守るか」pp.194-200の付録『環境ホルモンと疑われる化学物質』の表では,上掲環境省の検討会(2000/07/21)資料に基づいてスチレン2量体・3量体を削除. [NEW!]
#3 ダイオキシン類(PCDD,PCDF,PCB)については,ダイオキシン類関連ページ参照.
 また,PCB については,その代謝物のp-オキシPCB(例:2',4',6'-トリクロロ-4-ヒドロキシビフェニル)のエストロゲン様化合物としての活性が高いことが知られています.
#4 ビスフェノールA・ポリカーボネートについては,厚生省資料「抗菌剤入りポリカーボネート樹脂製食品用器具の回収について(1997/10/03)」「食品衛生調査会毒性・器具容器包装合同部会(1998/03/13)議事次第」・「内分泌かく乱化学物質の健康影響に関する検討会中間報告書(1998/11)・付録資料」,本ページ内の“ビスフェノールAとポリカーボネート”も参照して下さい.
#5 可塑剤のうちフタル酸エステルについては,NTPによるフタル酸エステル類の最終報告書参照.また可塑剤の一部は化学物質過敏症の問題でも取り上げられている.
#6 2002/06/14,環境省の「平成14年度第1回内分泌攪乱化学物質問題検討会について〔内分泌攪乱作用に関する有害性評価結果(人健康影響、生態系影響)について〕」において,「げっ歯類を用いた1世代試験」及び「試験管内(in vitro)試験」で,トリブチルスズ,フタル酸ジ-n-ブチル,オクタクロロスチレン,ベンゾフェノン,フタル酸ジシクロヘキシル,フタル酸ジ-2-エチルヘキシル,フタル酸ブチルベンジル,フタル酸ジエチル,アジピン酸ジ-2-エチルヘキシル,トリフェニルスズの9物質について内分泌撹乱作用は認められなかったと報告(フタル酸ジ-n-ブチルについては追試中).ただし,生態系影響(魚類)に関する有害性評価では,オクタクロロスチレン,フタル酸ブチルベンジル,フタル酸ジエチル,トリフェニルスズでは同様に内分泌撹乱作用が認められず,フタル酸ジ-n-ブチル,フタル酸ジ-2-エチルヘキシル,フタル酸ジシクロヘキシル,アジピン酸ジ-2-エチルヘキシル,ベンゾフェノンについては追試中である.なお,4-オクチルフェノール(印)については生態系影響(魚類)に関する有害性評価で内分泌撹乱作用を確認したとしている. [NEW!]

環境ホルモン関連分子リスト・旧版(イリノイ環境保護局IEPAによる環境ホルモンの仮リスト)
有機概念図については,“『Excel97用有機概念図計算シート』の使用方法 ”のページ参照.
オクタノール/水系分配係数(log P)については,「パソコンで見る動く分子事典」p.309(定量的構造活性相関,QSAR)および参考画像参照.なお,環境ホルモンの調査研究におけるQSAR利用に言及した資料には,内分泌かく乱化学物質の健康影響に関する検討会中間報告書(厚生省,1998/11)平成11年度第1回化学品審議会安全対策部会議事要旨(通産省,1999/09/14)などがある.
農薬全般については,農薬に関する情報(国立医薬品食品衛生研究所)[Chime版分子あり]農薬データベース(国立環境研究所)[分子構造はChimeではなくChemdraw版]農薬事典(本間作成)もご参照ください.
分子の見方の基本については,“「分子の形と性質」学習帳”をご参照ください.
分子科学計算の基礎については,“計算化学演習”をご参照ください.



図1 環境ホルモン関連化合物のオクタノール/水系分配係数(log P)値の分布


図2 環境ホルモン関連化合物の有機概念図


図3 環境ホルモン関連化合物における有機概念図の有機性・無機性値とlog P の関係

※2000/10/01以前は,図3最下段の式のΣoの係数を0.016070としていましたが,0.010607の間違いでしたのでお詫びして修正いたします.また,上記データに若干データを追加したlog P 推算結果もご参照ください.

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 ※資料により,環境ホルモンとして上げている化合物が異なります.


環境ホルモン情報 | 「分子の形と性質」学習帳 | 「生活環境化学の部屋」ホームページ