= @nifty「化学の広場」2001年6月の分子 =
●データ引用:新海征治・浜地 格,『分子認識化学−人工ホストからバイオまで』,化学と工業,2001年6月号,p.691

◆ 人工ホスト分子/アゾビス(ベンゾクラウンエーテル) ◆
(2001年8月27日掲載)

 本連載2001年1月のシクロデキストリン2月のカリックスアレーンとチアカリックスアレーンなどの包摂化合物とも関連しますが,今月取り上げたのは分子認識化学に関する3頁の解説記事で,構成は以下のようになっています。
 以下は“静的認識から動的認識へ”で示されている筆者らによる研究例です(本文の図2より作成)。分子が蟹のはさみかハエトリソウ(あるいはムジナモなど)のような食虫植物に見えてきますね。

(詳しくは上記解説と参考Webページをご覧ください)


 アゾビス(ベンゾクラウンエーテル)の光刺激によるcis−trans の動的変化を駆使した膜輸送

※以下の分子モデルは模式的なもので,実験で求められている安定構造ではありませんのでご注意ください(二面角は適当で,MM2計算のみ).

球棒モデル  空間充填  OFF
ラベル  OFF
Electrostatic Potential  Lipophilic Potential

cis-アゾビス(ベンゾ-15-クラウン-5)+ K+

UV Light
isomerization

+ K+

 

− K+

Visibule Light
isomerization


球棒モデル  空間充填  OFF
ラベル  OFF
Electrostatic Potential  Lipophilic Potential

trans-アゾビス(ベンゾ-15-クラウン-5)

御礼とお知らせ 『今月の分子』はお陰様で連載を開始して1年を経ることができました。遅れがちな更新でしたが,多数アクセスいただいて感謝しております。
 勝手ながら今後は月刊ではなく不定期にして連載を続けたいと思います。「化学の広場」Web版では新しい企画も検討中ですので,是非合わせてご支援ください。

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